
データを活用した営業強化施策の一つとしてセールスイネーブルメント(Sales Enablement)が注目されています。セールスイネーブルメントとは、端的に言えば「成果起点の営業人材育成」です。
データを活用した取り組みで言えば、これまでもSFAやMarketing Automationなどさまざまなアプローチがありました。昨今のコロナ禍でいえば、オンライン商談ツールも増えてきました。多くの企業が様々なテクノロジーを導入し営業強化に取り組んでいます。
セールスイネーブルメントは、これまでの「Sales Tech」においてどのような位置付けになるのでしょうか。
まずこれまでのSales Techの活用領域を整理しましょう。
下記の図をご覧ください。営業活動は、顧客の意思決定の流れと成果創出までを支える活動です。マーケティングを通じて顧客の認知を獲得し、ニーズを育成しながら営業活動を行い、受注後のサポートを通じて製品サービスの活用を促していきます。
これまでのSales Techはこれらの活動をテクノロジーを通じて支援しています。
代表的なものでいうと「Marketing Automation (MA)」「Account-Based Marketing (ABM)」「オンライン営業支援システム」「Sales Force Automation (SFA)」があげられます。
これらのツールの主眼は、「顧客との関係構築/成果・行動管理およびその可視化」にありました。
「SFAを入れたから営業の動きが劇的に変化したというよりもシステム管理工数が増えた」といった声は多く聞きます。
関連したアンケート調査は多くあります。例えば、ITR社「営業力の強化・レベルアップに向けたSalesTech活用ニーズ調査(2018年6月)」によれば、「営業活動における課題」としてあげられているTop5は以下でした。
多くの企業でSales Techの活用が進む中で、このようなアンケート結果がでていることを踏まえると、Sales Techは「営業の質の改善」にまで十分踏み込めていないといえます。
営業強化に必要な要素を「成果-行動-知識・スキル」という階層で捉えると「これまでのSales Tech」と「セールスイネーブルメント」の位置付けが明確になります。
セールスイネーブルメントは、営業の成果創出とそれに必要な行動をとるための知識・スキルの習得を支援する仕組みです。この領域がこれまでありませんでした。正確には、E-Leariningやアセスメントなど「部分的なソリューション」は存在しましたが、有機的につながっていませんでした。
イネーブルメントは、トレーニングやコーチング、ツール・ナレッジの提供を通じて営業の育成を統合的に支援します。加えて、SFAのデータと連動することで育成施策が営業成果につながっているかどうかを検証することが可能になります。これにより、育成施策の投資対効果を分析することが可能になります。
経営の視点からみると、育成施策に対する「Invest」に対して期待効果である「Return」が見えることでイネーブルメントの取り組みの投資判断が可能になります。投資をした結果、次の育成の打ち手を検討することもできます。営業成果と育成のPDCAサイクルを回すことができるようになることがイネーブルメントの大きな特徴です。
多くの企業の経営幹部や営業役員の方と議論をすると「単発のトレーニングは不要。育成を継続できる仕組みが欲しい」と言われます。セールスイネーブルメントは、まさにこのような「経営ニーズ」に合致しているからこそ導入企業が増えていると言えます。
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